広告アフィリHQ / Lesson 10

アカウントBANと撤退対応 ― 損切りラインを事前に決める

なぜアカウントは止まるのか、止まったときにどう動くか、そして何より「いつ撤退するか」を走らせる前に決めておく。テクニックの話ではなく、資金を溶かさないための線引きの話。

BANの主因(4つ)

誇大表現 即停止リスク

「絶対」「必ず」「〇〇するだけで」といった断定的な効果保証は、Meta・Googleどちらの規約でも即時停止の対象になりやすい。景表法の観点でも優良誤認のリスクが高い。

VOD無料体験のLPで「今すぐ入れば絶対損しない」と書いた案件は、Meta審査で「誤解を招く表現」として一発却下される。断定を避け、「〜という人が多かった」「私は結局〇日で解約した」のような一次体験ベースの言い方に置き換える。

複数アカウント運用 連座リスク

1人が複数のFacebookアカウント・BM・Google広告アカウントを使い分けて出稿すると、Meta・Googleいずれも規約違反として関連アカウントごと停止する連座制がある。

BAN対策のつもりで予備アカウントを作って同じLPに出稿すると、IPアドレスや支払い方法の共通性から関連付けられ、メインアカウントごと止まる。

🚫 つまずき「1つ止まっても代わりがあるから平気」という考え方自体が火種になる。複数アカウント運用は媒体側からは不正の兆候として扱われる。事業拡大でブランドを複数扱いたいときは、個人アカウントを増やすのではなく、1つのBM内で広告アカウントを子アカウントとして紐付けるのが正しいやり方。

クローキング 最重度違反

審査担当(多くはBot)には規約に沿ったページを見せ、実際のユーザーには別の内容(誇大表現・直リンクなど)を見せる手法。Metaは「執行の回避を助ける行為」として最重度違反に分類している。

審査用にはおとなしいLPを用意し、広告経由の訪問者だけ別の派手なLPにリダイレクトする、といった仕組みは典型的なクローキングとみなされる。「バレない」という前提自体が誤りで、検知技術は年々強化されている。

規約違反案件 否認+返金対象

ASPで「リスティングNG」「SNS広告NG」と明記された案件を、直リンクを回避する目的で広告出稿すると、ASP側の否認・返金請求とMeta/Google側のアカウント停止が同時に起きる。

A8.netは登録外サイトでの掲載・不可プログラムでの出稿は成果否認、支払い済みでも返還請求の対象になると明記している。案件ページの「リスティング可否」は出稿前に毎回確認する。

いきなり高額投入しない

初回から日1万円以上を投じると、アカウントの実績(正常な配信履歴)がないまま急激な支出パターンとして不正検知に引っかかりやすい。日1,000〜3,000円から数日かけて増額するのが定石。この講座の予算前提(月3〜5万円は下限、検証線は日5,000円/月15万円)とも整合させる。

措置命令が出た案件からの即時撤退

景表法の措置命令は原則、表示をした事業者=広告主が名宛人になる。だが自分が紹介していた案件が措置命令を受けたら、その瞬間に広告主の信用問題が自分の掲載継続リスクに直結する。

🚫 実例 フレイスラボの美白美容液の件(2026年3月27日・東京都措置命令)では、アフィリエイトサイト自体が「虚偽広告の主要媒体」として名指しされた。措置命令のニュースを見たら、自分がその案件を扱っていないか確認し、扱っていれば広告出稿とLP掲載を即日止める。

審査落ち/アカウント停止時の異議申し立ての流れ

  1. 通知内容を確認する

    違反ポリシー名をメモする。抽象的な文言でも、キーワード(「誤解を招く表現」「クローキング」等)は記録しておく。

  2. 該当箇所を実際に修正する

    表現の言い換え、素材の差し替えを行う。直した箇所を自分でも説明できる状態にする。

  3. 異議申し立てフォームから再審査を依頼する

    Business Helpセンターや広告マネージャ内の申し立て導線から出す。

  4. 数日待って結果を確認する

    通らなければ、別の表現でもう一段修正する。

⚠️ つまずき同じ内容のまま「間違いです」と異議を出しても通らない。審査は自動化されているケースが多く、文言や素材が実際に変わっていることが再審査通過の条件になる。

撤退基準(kill-criteria)

条件判定対応
検証予算を使い切ってもCTR/CPCが自分の平均を大きく下回る学習不足そのクリエイティブ・オーディエンスは止め、別パターンに切り替える
ASPから警告・否認の通知が来た規約逸脱の兆候即撤退する。継続は次の否認・アカウント連鎖リスクを呼ぶ
3ヶ月試して勝ち筋候補がゼロ前提エラーの疑いジャンル・LP・媒体の前提を全面的に見直す

損切りラインは走らせる前に決める。走らせながら決めようとすると、それまで使った予算が惜しくなって判断が鈍る。

確認

・撤退基準を、走らせる前にメモとして書き出したか

・ASPからのお知らせメールや措置命令のニュースを、週1回でも確認する習慣があるか

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