広告アフィリHQ / Lesson02

規約と法令

この講座で最重要の回。薬機法は「何人も」規制でアフィリエイター本人が対象になりうること、景表法との責任構造の違い、ASP・媒体の規約を理解し、事故を起こさず出稿できる状態になる。

  1. 薬機法とアフィリは「何人も」規制
  2. ステマ規制(2023年10月施行)
  3. 薬機法NGワードの基本感覚
  4. ASP規約の3原則
  5. 媒体(Google・Meta)の規約
  6. 外部送信規律とCookie同意
  7. 特定商取引法の表示
  8. やってはいけないことチェックリスト

1. 薬機法とアフィリは「何人も」規制

薬機法66条(誇大広告等の禁止)・68条(未承認医薬品等の広告禁止)は、条文の主語が「何人も」。広告主に限定していない。つまり案件を紹介しているアフィリエイター本人も、この条文の対象に入る。2024年施行の課徴金制度でも、名宛人は「表示をした者」であり、広告主に限定される保証はない。

これに対して、景表法の措置命令(優良誤認・有利誤認)は、名宛人が原則「表示内容の決定に関与した事業者=広告主」に限られる。アフィリエイターは通常「商品を供給する主体」ではないため、景表法上は直接の名宛人になりにくい。

2つの法律の責任構造は別物
薬機法=「何人も」規制=アフィリ本人も対象になりうる。
景表法=「表示をした事業者」規制=原則は広告主が名宛人(アフィリは供給主体でないため原則対象外)。
「景表法は広告主の話だから自分は関係ない」という理解のまま、薬機法にも同じ感覚を持ち込むのが一番危険。

美容・健康ジャンルにこの講座で初手から踏み込まない理由はここにある。「シミが消える」「必ず痩せる」のような断定表現、医薬品的な効能効果を暗示する表現は、それを書いた本人が薬機法違反に問われる可能性がある。ジャンルの単価に惹かれても、薬機法の基礎(NGワードの型・研修)をクリアするまでは着手しない。

2. ステマ規制(2023年10月施行)

広告なのに広告と分からない表示は、景表法上の不当表示(ステルスマーケティング)にあたる。ポイントは表示の一貫性

つまずきポイント
「広告クリエイティブにはPR表記を入れたが、遷移先のLPには入れ忘れた」というケースが実際に摘発されている。PR・広告である旨は、広告バナー・広告文とLPの両方に、冒頭など分かりやすい位置で表示する。どちらか片方だけでは足りない。

反面教師の実例が2つある。

事例内容
ロート製薬Instagram投稿にはPR表記があったが、遷移先のLPにはPR表記がなく、ステマ認定を受けた。「入口だけ表記していれば安全」という誤解の典型
東京都フレイスラボ(2026年3月措置命令)美白美容液の案件で、アフィリエイトサイトが「虚偽広告の主要な媒体」として名指しされた。優良誤認・有利誤認・ステマが複合した事例

3. 薬機法NGワードの基本感覚

「治る」「シミが消える」のような、効果を断定する言い回し・医薬品的な効能効果を暗示する表現は、化粧品や健康食品のLPで使うと薬機法に抵触しやすい。この講座で初手のジャンルにVOD無料体験や転職を選ぶのは、単価や規約の話だけでなく、こうした表現リスクが構造的に低いからでもある。美容・健康は後回しにする。

4. ASP規約の3原則

ASP(A8.net等)に登録すると案件ごとに規約があるが、共通する原則は3つ。

  1. 直リンク原則NG
    広告からASPの案件ページ・広告主サイトへ直接遷移させることは、多くのASPで禁止されている。必ず自分のLPを経由させる。
  2. 商標キーワードの入札禁止・自粛
    「(商品名) 評判」のようなキーワードで検索広告に入札することは、商標権の観点から禁止・自粛対象。ASPごとにNGキーワードリストが明示されている案件もある。
  3. 登録外サイトでの掲載は成果否認
    審査を通したサイト・LP以外で広告を出すと、たとえCVが発生していても否認される。支払い済みの報酬でも、あとから返還請求されることがある。
リスク:後から返還請求
「バレなければ大丈夫」という考え方が一番危ない。ASPは事後監査で不正掲載・規約違反を見つけることがあり、その場合すでに振り込まれた報酬も返還を求められる。広告費はすでに出ていっているので、この状態になると純粋な損失になる。

5. 媒体(Google・Meta)の規約

媒体主な禁止事項
Google検索広告bridge page / doorway(独自価値のない中継ページ)の禁止。表示URLと遷移先ドメインの不一致(Destination mismatch)も不承認対象
Meta広告広告とLPの内容一致が必須。クローキング(審査用と実際で表示を変える)・執行回避行為は最重度違反

「ブリッジページを挟めばASP規約をすり抜けられる」という話をネットで見かけることがあるが、これは誤解。Googleは比較表・実機レビューのような実質的な独自コンテンツがないページを明確に不承認・アカウント制限の対象としている。LPは「広告の中継地点」ではなく「それ自体に価値がある1ページ」として作る必要がある。

6. 外部送信規律とCookie同意

2023年6月に改正された電気通信事業法により、Metaピクセルやコンバージョン計測タグなどでユーザーの行動情報を外部に送信するサイトは、通知・公表またはCookie同意管理(CMP)の仕組みが求められる場合がある。LPを作る段階で「計測タグを入れて終わり」ではなく、同意取得の導線も設計に組み込む。

7. 特定商取引法の表示

受け皿LPが単なる紹介ページを超えて、実質的に販売を担うようなページ構成になっている場合、特定商取引法に基づく表示(事業者名・連絡先・返品条件等)が必要になる場合がある。「紹介LPのつもりが、いつの間にか販売サイト化していた」という状態にならないよう、LPの立て付けには注意する。

やってはいけないことチェックリスト

つまずきポイント
このチェックリストに1つでも当てはまったまま出稿を始めると、最悪の場合「広告費が出ていった上に報酬も返還請求される」という二重の損失になる。出稿前に必ず全項目を確認する。
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